昨年10月からいすをつくっています。ほかの制作と並行しているので3か月ほど関わっています。
いすは、学生時代の木工授業の課題としてありました。その時に、友人にとてもすてきないすをデザインした人がいて、感動しました。
私自身がつくったいすも何十年も長持ちしました。楽しい思い出です。木でつくったいすは壊れかかっても直すことができて、気持ちもあたたかくなります。
その授業を参考にして、こどもの教室用にアレンジしました。造形教室もえぎむらでも人気課題です。つくった生徒さんが卒業すると、またいすづくりの課題を取り込んで、もう今回で5回目の制作となります。
初めにデザインをします。
三角形の組み合わせの構造なので、簡単なのに丈夫です。背面と座面はお友達の誰とも異なる形を考え出さなければなりません。
実物大の型紙をつくって、木に印をつけていきます。部品にはすべて部位を示す番号をつけておきます。
木は軽い杉板。切るのも楽です。とは言え、全部一度に切るのは疲れるので、切った部分から組み立てを始めます。釘を出るか出ないかぐらいに打っておきます。
型紙の上で、板を組み合わせます。2枚合わせた板の下まで釘が出るように打ちます。
裏返して、出ている先端を打ちしめます。これでもう釘は抜けません。丈夫になります。
側面と背面ができあがりました。ここまでがけっこうたいへんな仕事でしたね。
側面と背面を組み合わせて立体につくります。このとき楽しい歓声があがるのです。私もうれしい瞬間です。次に座面の板を打ちつけていきます。
これで形ができあがりました。
釘の頭が板より飛び出ているところや、木がささくれているところなどを点検します。紙やすりで、特に自分が切った部分をなだらかにします。
いっぱい木を切っていくうちに鋸の音がよい音になりました。金槌の平らな面と膨らんだ方とを使い分けて釘が木にめり込むようになりました。道具の置き方もルールを守れるようになりました。
ここまで来るまでに、実は小さな怪我が絶えません。鋸で皮膚を傷つけたり、金槌で釘を打たずに指を打ったり、と。
それでも親御さんたちは、よい経験ですぅと応援してくださるので、こうして課題に取り組むことができてありがたいです。
次に、木材用保護剤をほどこします。